Mariah Carey5年ぶり通算14作目アルバム『Me, I Am Mariah… The Elusive Chanteuse』 2021 7/10 アルバム 2010年代 2014年 Def Jam Mariah Carey Pops R&B 2014年8月20日2021年7月10日 野口 銀河 URLをコピーする URLをコピーしました! ヒップホップ数珠繋ぎは編集長で元DJの銀河がおすすめの音楽を気まぐれで紹介するコーナーです。「温故知新」をキーワードにサンプリングの元ネタ、ヒップホップの歴史や文化を発信していきます。 今回はMariah Careyのアルバム『Me, I Am Mariah… The Elusive Chanteuse』です。関連楽曲なんかも合わせて紹介しているので、お気に入りの楽曲、元ネタやサンプリングの経緯、ヒップホップの歴史や文化に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。 目次Me, I Am Mariah… The Elusive Chanteuse / Mariah Carey アルバム詳細 タイトルMe, I Am Mariah… The Elusive ChanteuseアーティストMariah CareyレーベルDef Jamリリース2014 レビューと解説 Mariah Carey(マライア・キャリー)の14枚目となるアルバムです。前作の『Memoirs Of An Imperfect Angel』から5年ぶり、延期に延期を重ねてようやくリリースされた本作ですが、待たせてくれたわりに全体の出来は正直「……。」な感じ。 シングルカットされたMiguel(ミゲル)参加の『#Beautiful』や、プロモーションで披露されていたWale(ワーレイ)との『You Don’t Know What To Do』など決して悪くはないのですが、これといった決め手に欠けるというかパンチが足りないんですよね。セールス面を数字で見ても、初登場3位を記録するもマライア史上最低の売上なのではないでしょうか。 しかしまぁ、落ち目だとか売上不振だとか言われてもこれだけの超スーパースターであるマライアです。否が応でも期待しちゃいますからね。 【見事な構成】Mariah Careyの12thアルバム『Memoirs Of An Imperfect Angel』はアルバム1枚で1つの物語に!Mariah Careyの最新作『You Don’t Know What To Do』は大ネタを使ったディスコ調の名曲 トラックリスト 1. Cry. アルバムのスタートはゴスペル調のバラードから。プロデューサーのJames Wright(ジェームズ・ライト)お得意のクラシカルな楽曲です。 2. Faded エレピの音色により浮遊感が漂うミドルテンポの楽曲です。旬なプロデューサーMike Will Made It(マイク・ウィル・メイド・イット)によるトラックはまさに現代風ではありますが……う〜ん。 3. Dedicated feat. Nas Hit-Boy(ヒット・ボーイ)プロデュースによるヒップホップライクな楽曲です。ゲストにNas(ナズ)を迎え、曲中でもWu-Tang Clan(ウータン・クラン)の人気曲『Da Mystery of Chessboxin’』のInspectah Deck(インスペクター・デック)のパートから “ Carry Like Mariah ” のフレーズをサンプリングしています。 39秒あたりですね ちなみにこの曲の故ODBのパートの2:38〜が「嘘!?釈放!?」と聞こえることが『空耳アワー』で放送されていました。 35秒あたりですね 4. #Beautiful feat. Miguel 本アルバムのリードシングルとして発表され、R&Bチャート4位・ポップチャート15位を記録するもアルバムが発売されたのは本曲リリースの1年後……この辺にもセール不調の原因がありそうですね。ちなみにこのミュージックビデオの撮影時にマライアがハイヒールで転倒し、肩を脱臼して病院に搬送されたことがニュースになりました。 5. Thirsty 再びHit-Boyプロデュース曲。こちらもヒップホップ色の強い仕上がりです。コーラスの感じは好みなのですが、いまいち決め手に欠ける感じ。 6. Make It Look Good お馴染みのJ.D.ことJermaine Dupri(ジャーメイン・デュプリ)とBryan-Michael Cox(ブライアン・マイケル・コックス)による共作。The O’Jays(オージェイズ)の『Let Me Make Love To You』をサンプリングした温かみのあるソウルフルな楽曲。 ちなみに曲中のハーモニカを吹いているのはStevie Wonder(スティービー・ワンダー)御大です。 7. You’re Mine (Eternal) アルバムからの3rdシングル。大ヒットシングル『We Belong Together』をどことなく感じさせますが、そこまでのヒットにはならず。 この記事に埋め込んだリミックスにはTrey Songz(トレイ・ソングス)が参加しています。逆にこちらがオリジナルだったら数字が変わっていたかもしれませんね。 8. You Don’t Know What To Do feat. Wale お馴染みのJ.D.ことJeramain Dupri(ジャーメイン・デュプリ)のプロデュースによる、ディスコの名曲Inner Life(インナー・ライフ)の『I’m Caught Up(In A One Night Love Affair)』をサンプリングしたトラックにゲストにWale(ワーレイ)を迎えたディスコ調の楽曲です。 Mariah Careyの最新作『You Don’t Know What To Do』は大ネタを使ったディスコ調の名曲 9. Supernatural マライアの双子の子供「モロッカン君」と「モンローちゃん」も参加。我が子の声を入れて曲を作るの流行ってるんですかね? まぁ100万ドルのソファを子供のために用意するくらいですからどうしてもやりたかったのでしょう。 10. Meteorite 全体的にスローテンポの曲が多い中、8曲目の『You Don’t Know What To Do feat. Wale』に続く4つ打ち系のアップテンポ曲。Eddie Kendricks(エディ・ケンドリックス)の『Goin’ Up In Smoke』というこれまた70年代ディスコの名曲をサンプリングしたのはQ-Tip(Q・ティップ)。 11. Camouflage 再びJames Wrightプロデュース。やはりゴスペル調のバラードで、ピアノ一本でマライアが力強く歌い上げます。 12. Money ($ * / …) feat. Fabolous Fabolous(ファボラス)を招いたこちらはまたもやHit-Boy作。フックにも参加したFabolousなかなか良い味出してますね。 サンプリングの元ネタはEdwin Birdsong(エドウィン・バードソング)の『Rapper Dapper Snapper』。 13. One More Try お馴染みのカバーシリーズですね。今回はGeorge Michael(ジョージ・マイケル)の同名曲です。 14. Heavenly (No Ways Tired / Can’t Give Up Now) James Cleveland(ジェームス・クリーブランド)の『God’s Promise』Mary Mary(メアリー・メアリー)の『Can’t Give Up Now』Funkadelic(ファンカデリック)の『Good Ole Music』 をサンプリングしたおもいっきりゴスペル調の楽曲。コーラスワークといい “まさにマライア” な感じは好きですけどね。 15. It’s A Wrap feat. Mary J. Blige まさかのMary J. Blige(メアリー・J・ブライジ)とのデュエットは「Remix」の表記はないものの前作『Memoirs Of An Imperfect Angel』に収録されていた同名曲のリミックスですね。今までありそうでなかった異色ではありますが、違和感のない見事なコラボ。 【見事な構成】Mariah Careyの12thアルバム『Memoirs Of An Imperfect Angel』はアルバム1枚で1つの物語に! 16. Betcha Gon’ Know feat. R. Kelly お次はR. Kelly(R・ケリー)とのコラボ。こちらも前作『Memoirs Of An Imperfect Angel』の1曲目のリミックスですね。R. Kellyのパートは入りから抜群の雰囲気で見事な名演です。 【見事な構成】Mariah Careyの12thアルバム『Memoirs Of An Imperfect Angel』はアルバム1枚で1つの物語に! 17. The Art Of Letting Go ラストは2ndシングルとなった楽曲です。Rodney Jerkins(ロドニー・ジャーキンス)プロデュースによるマライアらしいバラードですが、やはりいまひとつ決め手に欠ける印象。 アルバム 2010年代 2014年 Def Jam Mariah Carey Pops R&B この記事が気に入ったら いいね または フォローしてね! Follow @gingakicross よかったらシェアしてね! URLをコピーする URLをコピーしました! URLをコピーしました! Mariah Careyの最新作『You Don’t Know What To Do』は大ネタを使ったディスコ調の名曲 Mariah CareyがHeartbreakerのリミックスでSnoopのAin’t No Funをモロ使い! この記事を書いた人 野口 銀河 代表取締役 2004年から2014年くらいまでDJやってました。現場は離れましたが今でもラップや歌、ダンス、DJ、クラブ経営などHip Hopなライフを送る人を本気で応援しています。クラバーの地元愛を僕は知ってる。ヒップホップサンプリングの元ネタや歴史などをブログに書いています。 この著者の記事一覧へ 関連記事 No Diggity|Blackstreet feat. Dr. Dre & Queen Pen 2021年8月3日 山梨のラッパーNAIKIが10年を詰めた渾身のアルバム『ろくでなし』をリリース 2017年6月23日 Mariah Careyの『Thank God I Found You』は結婚式にもピッタリな極上バラードのラブソング 2014年8月30日 【見事な構成】Mariah Careyの12thアルバム『Memoirs of An Imperfect Angel』はアルバム1枚で1つの物語に! 2014年8月30日 80年代ニューウェーブクラシック!数々の名曲の元ネタにもなったTom Tom Clubの『Genius of Love』 2014年8月30日 感慨深いMVも見所!Mariah Careyの『Through The Rain』は困難に立ち向かうポジティブソング 2014年8月25日 Mariah Careyのアルバム『Daydream』はギネスを含む数々の記録を樹立した歴史的名作 2014年8月24日 Mariah CareyがJay-Zを迎えたシングル『Heartbreaker』で14曲目の全米1位を獲得 2014年8月24日 コメント コメントする コメントをキャンセルコメント ※ 名前 ※ メール ※ サイト 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。